松濤ブレンドの中身
ども!店主です。
最近の東京は秋と冬を行ったり来たりしていますね。山手通りを少し入ったところに紅葉が綺麗な通りがあって、ここのところ通勤の楽しみだったりします。
はてさて、さきほど常連さんから「そういえば、いつも苦目のブレンドって注文してるけど、どこの豆がブレンドされてるんだっけ?」とご質問を受けたので、今日はブレンドについて少し書いてみますね。
先の質問で聞かれたのはウチの「松濤ブレンド」についてなんですが、これはインドネシア、ブラジル、パプアニューギニアの三種をそれぞれ別々に深煎りで焼いてからブレンドしています(業界的には”アフターミックス”というやつですね)。
ブレンド比率はちょびっとだけインドネシアが多めです。
それぞれの役割としては、
インドネシア:このブレンドの中心。インドネシア独特のハーブのような香り、こくのある甘味と酸味、ローストを深くすると出てくる重厚感のある苦味がポイント。
ブラジル:インドネシアだけだと重たくなりすぎるので、ブラジルはいい意味での薄め役。全体の印象をボカしてバランスをとりつつ、インドネシアとは若干異なるニュアンスの焦がした感じの苦味を加える。(ちなみに精選はPulpedNaturalの豆を使用)
パプアニューギニア:インドネシア、ブラジルだけだと甘さと複雑さが足りないのでパプアを加える。パプア独特の青草っぽい苦味とすっきりした酸味、グラニュー糖のような甘みが加わって、調和の取れたブレンドになる。
という感じです。
ざっくり言うと「苦味も感じるが、香ばしい良い香りがして、甘くてすっきり」なブレンド。(ざっくりすぎる
ちなみに、ペーパードリップで淹れることを前提に作ったブレンドでもあるのでプレスやエスプレッソだとまた異なる印象かもしれません。
僕のブレンド検討は大体こんな感じで、手元にあった豆をカッピングした後、適当に混ぜて抽出→評価→比率を変えてTryを繰り返しながら進めています。
今回は、インドネシアだけでも結構美味しいんだけどちょっと単調かつ重いので、バランス取りながら味を足したってな感じでしょうか。
ブレンドが決まったあとは、毎回焙煎したものをカッピングして、焙煎のポイントを微調整していく感じですね。
もっと色々混ぜたほうが複雑な味になるのですが(円山町ブレンドは実際そうしている)、このブレンドは敢えてこのぐらいのシンプルさがいいかなと思っています。
NewClassicというか、古そうで新しい、飽きのこない深煎りって感じ?
これからの季節はケーキのお供にもぴったりのブレンドかなと。
ぜひお試しください♪